飲み込む筋肉が免疫力を高める

2018-04-04

飲み込む筋肉が免疫力を高める
飲み込む筋肉が免疫力を高める「飲み込む筋肉が免疫力を高める」 という記事が朝日新聞出版から出ている週刊AERAの2018年4月2日号に載っていました。
抗加齢医学を研究する同志社大学生命科学部教授の米井嘉一医師は「人間の体が100年間生きられる仕様になっていることは明らかです。
平均寿命と健康寿命(健康上の問題がなく日常生活を送れる期間)の差は男性で約7歳、女性では9~12歳といわれていますが、100歳以上の人には病気やけがで寝込むことなく元気に過ごしている “百寿者” も、たくさんいます」と語っています。
米井医師が百寿者を調べてみると、極端にダメージを受けている部品はなく、からだ全体がゆるやかにバランスよく老化している傾向がみられたそうです。
どの部品が弱くなるかは人それぞれだが、近年は特に筋肉が衰えている人が増えています。
米井医師らが日本人約1万人を対象に行った筋肉量の調査によると、男子も女性も大腿、すなわち 「ふともも」 と、腹筋と背筋を合わせた 「体幹」の筋肉の衰えが目立ったとのことです。



飲み込む筋肉が免疫力を高める「男性は腹筋が衰えると100歳まで生き残れる可能性が低くなる、100歳まで生きた女性はふくらはぎが発達している、と言うことができます。
より早い段階から “貯筋” をしていきましょう」 と米井医師は語っています。ただでさえ筋肉は30歳を超えると年1%ずつ萎縮し、70歳で全盛期の7割以下、80歳では6割以下に減ってしまいます。
筋肉を保つためには食事も重要です。食べることは栄養を取るだけでなく、人生の楽しみでもあり、そのために「歯」の役割は大きいと書いてありました。

しかし、長年、要介護高齢者が多く入院する病院で 「人生の後半20年」 の患者の口の中を診てきた北海道大学歯学部臨床教授で札幌西円山病院・歯科診療部長の藤本歯科医師はこう述べています。



飲み込む筋肉が免疫力を高める「歯は大事ですが、歯があれば食べられるわけではありません。
食べ物を口に入れて噛むところまではできるのですが、飲み込む力が低下すると、いつまでも口の中に残ったまま。飲み込めないのはそのための筋肉が衰えてしまっているからです」
記事の中で簡単にできる筋トレとして、「頭部拳上訓練(イラスト参照)」と「舌前方保持嚥下訓練」が紹介されていました。
「筋力は “噛む” ためにも不可欠。人間の体で最も大きな免疫器官である腸では、腸壁にあるヒダ部分が体に侵入してきた細菌などと常に戦っています。
ところが、軟らかいものや、あまり噛まずに飲み込めるようなものばかり食べていると、腸のヒダはどんどん小さくなってしまいます。“固形物を食べられないと免疫力が落ちる” という研究データもあります。
おいしく食べて健康に楽しく100年以上生きるために、口の中をきれいにし、口の筋肉を積極的に鍛えましょう」 と藤本歯科医師は語っていました。
飲み込む力の低下は、外見や体力の老化と違って気づきにくいものです。

配信 Willmake143

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