9月, 2021年
見えてきた老化の正体
抗老化研究が急速に進み、ある程度健康を維持しながら100歳を超えることや「若返り」が現実味を帯びてきました。
最新のサイエンスで分かってきた老化の正体と制御法を日経ヘルス2021年秋号が取りあげていました。
老化研究の最前線で活躍する慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室の早野元詞先生は、「誰でも毎年1歳ずつ年をとり、加齢は避けられませんが、老化が進むスピードには個人差があります。
最新の老化研究により、その進行スピードを緩やかにして老化現象を抑えつつ年をとることが、近い将来、可能になるかもしれません」と述べています。
海外では、老化が進むスピードには個人差があることを示す興味深い研究が行われているそうです。
そのうちの一つの研究では、ニュージーランドの約950人を26歳から12年間追跡調査し、38歳時点の生物学的年齢を比較しています。
生物学的年齢の判定材料としたのは、体の代謝能力を表す血糖値に関わる指標のHbA1C、心肺持久力、腎機能を示す数値など18の指標です。
すると、実年齢が同じ38歳でも、生物学的年齢は実際より若い28歳から老化が進んだ61歳まで33年もの差があったそうです。
老化の進むスピードの違いはどこから来るのか。生まれる前から遺伝によって決められているのか。
デンマークの一卵性双生児を対象にした研究などから、老化に対する遺伝の影響は15〜25%で、残りの75〜85%は生活習慣や環境によって変わることがわかっています。
「つまり、遺伝より、食事や運動などの生活習慣や、光への当たり方などの環境のほうが老化への影響は大きく、自分の努力次第で老化の進行のスピードを緩やかにし、実年齢より生物学的年齢を若く保つことは可能ということです」と早野先生は指摘しています。
これらの研究の結果から、老化のスピードは、遺伝よりも生活習慣や環境の影響が大きいことが分かかります。
祖先が長寿家系でなくても、自分の努力次第で、元気に長生きできる可能性があるとのことです。
配信 Willmake143
冷え解消のカギは「おしり筋」
コロナ禍による活動量の低下、運動不足などで、今年の冬は、これまで以上に「冷え」が深刻になる可能性があります。なぜなら、「冷え」の原因には、全身の筋肉量が大きく関係しているからです。
なかでも重要なのが、上半身と下半身をつなぐ骨盤まわりの筋肉「おしり筋」です。今年は、寒さが本格化する前のいまから、「おしり筋」にアプローチして、冷え対策を講じましょうと婦人画報2021年10月号が伝えています。
「おしり筋」とは、骨盤を中心としたおしりまわりの筋肉を指しています。おしりは大小さまざまな筋肉の集合体です。おしり筋をしっかり使うことで、冷え解消だけでなく、自然と腹筋も使えるようになるそうです。
冷えにはいくつかタイプがあり、若い女性に多い“四肢末端型”、手足は温かいがおなかが冷える“内臓型”、低体温傾向の“全身型”などがありますが、更年期世代以降の多くを占めるのが、腰から下が冷える“下半身型”です。
運動量の低下により筋肉が萎縮し、持続的な緊張や疲労の蓄積で筋肉が硬化することがおもな原因にある、老化と生活習慣に伴う冷えともいえます。
加齢により全身の筋肉が硬く、しなやかさを失っていきますが、おしりの筋肉も例外ではなく、下半身型の冷えの主な原因となっています。
「梨状筋や内閉鎖筋といった筋肉がそうですが、硬くなる原因は長年の姿勢の悪さや運動不足。中腰の作業や長時問の運動など、梨状筋に負担をかける作業で凝りを生じることもあります。いわゆる老化現象ですね」と北里大学東洋医学総合研究所の伊藤剛先生は述べています。
自宅で簡単に行えるセルフケアとして伊藤先生が提案するのが、ソフトボールで行うおしりのツボ押しです。
配信 Willmake143
脳にゴミをためない食べ方
アルツハイマー病は、アミロイドβと呼ばれるたんぱく質の塊(=ゴミ)が脳にたまって起きる病です。
では、なぜ脳にアミロイドβがたまるのか。元・順天堂大学大学院の白澤教授は「その原因の一つは、日々の食事にあります。食事から取り込んだ有害物質が脳に侵入すると、脳を守ろとアミロイドβが集結します。
しかし、アミロイドβは増え過ぎると一転して脳神経を破壊する働きを始めてしまうのです」と話しています。
食材に含まれる有害物質とは、一番に加工食品の添加物。そして農産物や肉・魚に使われている殺虫剤や防カビ剤、化学肥料などです。
日本の食料事情では、有害物質のない食材だけを食べ続けるのは難しい現状ですが、ため込んでしまった有害物質は、食べ物で排出することができますと白澤教授は述べています。
そのためには、右記の ‟有害物質を解毒し、排出する効果がある食材” を何かしら毎日食べ続けるだけでよいそうです。
女性誌売上げ№1の生活実用情報誌ハルメク2021年10月号は、効果の高い3強食材を組み合わせた「脳のデトックスおかず」と、脳にゴミをため込まない食べ方のルールを紹介しています。
配信 Willmake143
ワクチン接種証明スマホ表示
デジタル庁は2021年9月17日、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種証明書(以下、証明書)の電子申請・電子交付に向けた仕様案を公開し、意見募集を始めました。
現状は海外渡航者向けに紙の証明書を発行していますが、2021年中にもスマートフォン上で2次元コード付き証明書を表示できるようになる見込みです。国内での証明書を様々なシーンで活用できるようになりそうです。
デジタル庁が公開したのは、2次元コード付き証明書の仕様案と、接種情報取得APIの仕様案です。
2次元コード付き証明書は、スマホアプリから申請・取得します。具体的には、スマホで接種証明書アプリをダウンロードし、スマホにマイナンバーカードをかざしたうえで4桁の暗証番号を入力して申請します。
2次元コードに含まれる情報は「漢字氏名」「生年月日」「ワクチン名・メーカー名」「ロット番号」「接種日」「証明書ID」「発行日」です。
ワクチン証明書を表示したスマホ画面を提示することで、相手に目視で確認してもらったり2次元コードを読み取ったりしてもらえるようになります。政府は現在、飲食店やイベントなどで証明書を活用することを検討しているそうです。
配信 Willmake143
ワクチン3種最新データ
新型コロナウイルスのパンデミックを克服する「切り札」と期待されたワクチンの国内での接種が始まったのは今年2月。内閣府によると、8月24日時点の累積接種回数は延べ1億2222万3024回だそうです。
国内で使われている3種類のワクチンのうち、最初に接種が始まった米ファイザー社・独ビオンテック社製と、次に始まった米モデルナ社製は、m(メッセンジャー)RNAワクチンです。
新型コロナウィルスの表面にある突起状のたんぱく質(Sたんぱく質)の「設計図」になるmRNAが脂質の膜に包まれた状態で入っています。
一方、アストラゼネカのワクチンは、増殖しないよう無毒化したサルのアデノウィルスの殼に、Sたんぱく質のDNAを入れたものを打っています。
アデノウイルスがDNAを体内の細胞に運ぶ役を担うので「運び屋」という意味の「ベクター」から「ウイルスベクターワクチン」と呼ばれています。
WHOも欧米各国も日本政府も「ワクチン接種によって重症化を防ぐといったメリットの方がはるかに大きい」と接種を推奨しています。
週刊誌AERA2021年9月6日号は、厚労省、WHO、各社(6か月後の効果)発表のデータをもとに編集部が作成した新型コロナウイルスワクチン3種類の主な特徴を載せていました。
配信 Willmake143