10月, 2021年
養生美容のすすめ
新しい生活に切り替わるにつれて、肌を養うかのような本質的なスキンケアに注目が集まっています。
それは目先のエイジングケアではなく、本当の意昧で肌を健やかに保ちたいと考える人が増えているからでしょう。
さらに、人生100年時代のいまだからこそ、肌の健康への意識も高まっています。肌を健やかに保ち、100年維持する。
そんな、養生美容を、始めませんか?という文章で始まる特集記事が婦人画報2021年11月号に載っていました。
皮膚科医の津田攝子先生は、「いままで女性は、潜在的に、自分の付加価値を上げるための美容を求めていたように思うんです。
例えば、他人から素敵ね、とか、若いわと認めてもらいたいという気持ちが、やっぱり大きかった。
それが、人との接触や外出の機会も減って……そうすると、もう他人に認めてもらうことの意味が薄れてくるわけです。
さらに新しい生活習慣や感染症への不安もありますから、誰もが体をいかに健康に保つかを真剣に考えるようになりました。
その延長で、肌のお手入れも健康の視点から考える人が増えています」。と語っています。
この特集で 紹介されている「養生美容」とは、こうした本質的な美容のこと。将来を見据えて、堅実に、肌を育むスキンケアが提案されていました。
「健康用語で、フレイルという言葉がありますが、これは、虚弱という意味で、老化により筋力の低下など、身体機能が衰え、健康に障害が出ることを指します。
しかしフレイルは、適切な対応をすれば予防できるとされています。そこから派生して、近年では、スキンフレイルという言葉が生まれています。
皮膚も老化で虚弱が進みますが、適切なお手人れで予防できますし、進行を遅らせることもできるのです」と津田先生は述べています。
人生100時代のいま、皮膚の健康は、そのまま体の健康に直結。
「数年前に、70歳を過ぎると、皮膚がんをきっかけとした死亡率が上がるという調査データが出てきました。昔はそこまで長生きする人は少なかったのですが、いまや他人事ではありません。
皮膚がんには紫外線、肌老化には大気汚染、食事、ストレスなどによって発生する活性酸素が影響します。紫外線や活性酸素から皮膚を守ることは、もっと重視されるようになるでしょう。
肌の調子が悪いときだけ慌てて特別なお手人れをするのではなく、日常的に肌を養う美容習慣を作ることです」と津田先生は話しています。
日々の食事や運動が体の基盤を作るのと同じように、毎日続けるお手入れこそが、長持ちする丈夫な肌を作ります。
皮膚の健康の先にキレイが宿ることを、いま一度認識して、白分の肌と向き合ってほしいものです
と記事には書かれていました。
配信 Willmake143
認知症の始まりは歩幅でわかる
2021年10月31日に主婦の友社から「認知症の始まりは歩幅でわかる」という本が出版されました。
著者は、東京都健康長寿医療センター研究所の協力研究員・谷口優先生です。
この本では、1000人を超える日本人高齢者の人生を追跡することで解明された研究成果をもとに、自分でできる認知症の早期発見と予防の方法を紹介しています。
脳の働きが衰えて、生活に支障をきたす認知症。その患者数は増加の一途をたどり、2025年には日本全国で約730万人になると推定されています。
すでに認知症の心配がある人でも、早期に発見できれば、進行を遅らせたり機能を回復させたりすることができます。
認知症の早期発見による進行の抑制と予防が、「元気で長生き」を実現するための重要なカギになります。
「歩幅の狭い人は認知症になりやすい」ということがわかったそうです。
脳に異変が発生した場合、早い段階で歩幅に変化が起こるため、歩幅をチェックすることで認知症の早期発見につながります。
谷口医師は、「歩く姿に脳の状態が映し出されている」といっています。歩行速度が遅く歩幅が狭い人では、脳内の詰まり(脳梗塞)が生じていたり、大脳に委縮がみられるなど、脳内病変の存在が指摘されています。
動作の司令塔である脳内で梗塞や萎縮が進むと、脳の動きが低下し、認知症と診断されるケースが多くなります。
配信 Willmake143
長生きしたい人は歯周病を治しなさい
2021年10月20日に「長生きしたい人は歯周病を治しなさい」という文春新書が出版されました。
著者は大阪大学大学院歯学研究科口腔分子免疫制御学講座予防歯科学の天野敦雄教授です。
同書の中で歯周病が放つ口臭について書かれたところがあります。歯周病が放つ口臭のニオイの原因物質は、歯周病菌の酵素がつくり出しています。「メチルメルカプタン」といいますが、他の口臭の原因物質と大きく異なる点が一つあるそうです。
それは「毒性がある」ということです。メチルメルカプタンの毒性は青酸ガスにも匹敵すると言われるほど強いもので、日本の法律(毒物及び劇物取締法)では毒物に指定されています。勝手に持ち歩いたら犯罪になるような毒ガスなのです。
つまり、歯周病の人は、そのような毒ガスまじりの悪臭を、四六時中、自分の口から無意識に出し続けているということなのです。
当然、体にいいはずもありません。実際の口臭は、野菜が腐ったような強いニオイがします。
自分がそんな口臭を放っていることも、歯周病であることにも気づいていない場合は、歯周病も口臭もそのまま放置されるわけです。
そうなれば、自分の命も縮める、家族の健康も脅かす、人様にも悪臭で迷惑をかけるという負の連鎖が続きます。
そこで、NOVENINEという会社が、口臭をチェックできる電動歯ブラシを製品化し、2021年度のグッドデザイン賞を受賞しました。審査委員の評価は下記のようなものでした。
「歯ブラシの革新である。口腔内の健康は、重症化するまで気が付かない場合が多く、いかにして予防歯科という観点を社会に根付かせるか大きな課題となっていた。
本製品は、歯周病の原因菌が発する「特有のガス=口臭」に着目し、歯ブラシという既存の習慣に、口腔内の臭いを測定するという新しい習慣を組み込んだ、世界初の電動歯ブラシである。
その革新性にたいして審査員一同高く評価したが、何より口臭を測定する体験デザインが極めてシンプルかつスムーズであった点も評価のポイントであった」
配信 Willmake143
インフルとの同時流行警戒
新型コロナウイルスの「第6波」が予期される今冬に、季節性インフルエンザが同時流行しないか、専門家が警戒していると2021年10月13日の毎日新聞が伝えています。
双方の患者が急増して医療機関に殺到すると現場の負担が増え、医療崩壊を招く恐れがあるためだそうです。
「この秋冬のインフルエンザ流行を見据えた準備が必要だ」と厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード(AB)」は9月27日に公表した資料で、提言しています。
新型コロナとインフルエンザは初期症状が似ており、区別が付きにくいため、双方の患者が発熱外来のある医療機関に押し寄せると、現場がパンクして適切な医療を受けられなくなる可能性があります。
例年、冬はインフルエンザが流行しやすい時期です。新型コロナも、2020年12月下旬〜21年1月上旬に感染拡大の「第3波」のピークを迎えました。
ワクチン接種を終えても感染する「ブレークスルー感染」が報告されており、今冬に「第6波」が襲うと予想する専門家は多いようです。
ただ、同時流行の予測は難しく、昨冬も同時流行は警戒されましたが、インフルエンザ患者の報告数は極めて少なかったのです。世界的に見てもインフルエンザは流行しませんでした。なぜか。
WHOは要因一つとして、移動の制限や国境閉鎖、在宅勤務のようなソーシャルディスタンスの確保といった各国の新型コロナ対策が、インフルエンザに効果を発揮したとみられています。
一方で、今冬もインフルエンザが流行しないとも言い切れません。
英政府は、今冬の流行を例年の1.5倍の規模だと予測しています。
スペインのチームは6月、米医師会雑誌(JAMA)に掲載した論文で「ある病原体が流行しないと、その病原体に対する集団免疫が減退する。これにより、より深刻で長期間にわたる大流行が、早期に起こる可能性がある」と警鐘を鳴らしました。
日本感染症学会はインフルエンザワクチンの積極的な接種を勧めています。
配信 Willmake143
受験生のワクチン
感染力の強いデルタ株が広がり、20代未満の感染者数は5月半ばの第4波に比べ4倍以上と急増しています。
今冬は新型コロナと季節性インフルエンザの同時流行も懸念されています。大切な受験期をどう乗り越えていくべきなのか。
受験生とワクチンについて識者たちに聞いた記事が2021年10月3日号のサンデー毎日に載っていました。
小児科医で、帝京大大学院公衆衛生学研究科の高橋謙造教授は、「受験生もワクチンは積極的に接種した方がいいと考えます。その理由は主に、集団防衛だけでなく、
個人防衛の意義も十分にあること、仮に感染したとしても、重症化の予防効果が明らかであることがあげられます」と解説しています。
ワクチン接種が必要だとすると、どのタイミングで接種するのが望ましいのか。入試日などを鑑みて検討するのがいいのか。あるいは、打てるときに打った方がいいのか。
高橋教授は「学校や予備校との兼ね合いもあると思いますが、できる限り早いうちの接種をお勧めします。仮に、第5波の緊急事態宣言が9月末に解除されたとすると、その後、10月以降に感染の機会が増えることになります。
従って、第6波が来る前に接種するのがベストでしょう」と述べています。
新型コロナ感染後の後遺症の一つに「ブレインフォグ(Brain Fog)」があります。その名の通り「脳に霧がかかったような」状態で、記憶障害や集中力の低下などがみられるといいます。
早期の接種を推奨するのは、受験期にこのような症状に苦しまないためだそうです。
実際に現場で受験指導を行っている大学受験予備校「ALCS」(埼玉県加須市)の代表で、地域教育支援機構の代表理事でもある小川武志氏はこう言っています。
「要は、コロナに感染して受験に影響が出る不安を排除したいと考える人はワクチン接種を考えますし、反対に、接種して副反応による体調の悪化や時間のロスなどを思えば、接種を避けるでしょう。
どちらを優先させるのか、それは各ご家庭で十分な話し合いが必要でしょう。どちらかを勧めることは難しい」。
高橋教授は、「インフルエンザワクチン接種も必須であると考えます。インフルで発熱したとしても、発熱外来を受診することになり、コロナ患者と接触する可能性があります。
また、コロナほど重症ではないにしても肺炎などの合併症を生じうることにもなるので、ぜひ接種をお勧めします」と述べています。
コロナワクチンを打った後、インフルエンザワクチンを打つには2週間以上間隔をあけることを厚生労働省は推奨しています。
配信 Willmake143