口腔ケア力

2022-08-26

口腔ケア力歯周病は感染症です。日本人の約70%が罹患しています。
特に女性は、閉経して骨密度の低下やドライマウスが進みやすく、年齢による免疫力低下も手伝って、歯周病のリスクが上がります。
歯周病は口の中だけの問題ではなく、全身の多くの疾患に影響し、健康寿命に大きく影響することがわかっています。
「歯周病は何より予防が重要。健やかな人生100年を過ごすためには、口腔ケア力が欠かせないのです」と婦人画報2022年9月号のコラム欄に書いてありました。

歯周病は40歳以降で男女ともに増加していますが、なかでもリスクが高いのは女性です。
「女性は更年期に女性ホルモンの低下が起こります。それにより、口腔内が乾燥するドライマウスや骨粗鬆症になりやすく、歯周病の進行に影響するのです」
と日本大学歯学部名誉教授の落合邦康先生は話しています。

歯周病菌は口の中だけにとどまらず、血液を介して全身疾患の発症に密接に関連することがわかってきました。
そのメカニズムは「歯肉溝の中にびっしりと常在菌からなる歯垢(プラーク)がつきます。歯垢には善玉と悪玉があり、健康でも歯肉溝1〜2ミリに絶えず常在菌が入り込んでいます。
1〜2日は善玉菌が守りますが、1週間たつと悪玉菌の割合が増加します。悪玉菌が増えると炎症が起こり、炎症物質がどんどん出て、血液に乗って全身を巡るのです」と落合先生はいっています。


口腔ケア力歯周病は感染症です。細菌やウイルスか侵入するおもな入り口は“口”。口腔内には約700種類もの細菌が生息、ウイルスも存在しています。
口腔は、外界に直接接触しているため、ある意味、体の中で最も“不潔な場所”単位面積当たりの細菌密度が高いのは、腸管より口腔内です。
歯垢は糞便よりすごい細菌の塊。ですから、口腔にはさまざまな防御手段が備わっていて、粘膜下には細菌を排除するための免疫担当細胞などがたくさんいます。

口は不衛生なので周囲には多くのリンパ節が配置され、免疫細胞を作り、口腔内を守っています。
しかしその免疫バランスは40代から崩れます。体が強ければ日常的に入ってくる菌も速やかに排除されます。
ところが免疫が低下すれば、病原性の弱い菌によっても感染症となり、しばしば重篤な疾患となるのです。感染症はまず予防から。基本は毎日のセルフケアと歯科医院でのプロケアです。

配信 Willmake143

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