認知症リスク高める難聴

2022-07-11

認知症リスク高める難聴2022年7月9日付の日経新聞が、認知症リスクを高める難聴についての記事を載せていました。
難聴には、鼓膜の振動を内耳に伝える中耳に原因がある伝音難聴と音信号を脳に伝える内耳に原因がある感音難聴の2つがあります。
慶応義塾大学の小川郁名誉教授は「伝音難聴は薬物治療や手術で改善可能だが、感音難聴は現在の医学では治療法が限られる」と解説しています。


認知症リスク高める難聴感音難聴には加齢によるものと大きな音が原因の音響性外傷があり、加齢による感音難聴は「年のせいでしょうがない」「まだ家族の話は分かるから」と積極的に受診しない人も多いそうです。

近年、難聴が認知症リスクを高めることが分かってきました。
国際アルツハイマー病協会のリポートは難聴による他人とのコミュニケーション障害などを回避すれば、認知症のリスクを8%下げられるとしています。

小川名誉教授は「難聴のサインを感じたら耳鼻咽喉科を受診。適切な時期に補聴器を利用することが重要だが、日本では欧米諸国と比較して適切な利用が進んでいない」と指摘しています。

認知症リスク高める難聴日本補聴器工業会が2018年に行った調査では、日本で難聴を自覚する人のうち、補聴器を持つ人の割合は14.4%。これは40%を超える英国など欧米諸国と比較して低いレベルです。

日本では補聴器利用後の満足度も欧米より低かったそうです。
小川名誉教授は「日本では家電量販店や通販で補聴器が気軽に買える半面、難聴の耳の特性を考慮した補聴器の設定と慣れてもらうための導入時のケア(補聴器リハビリ)が浸透していないせいだ」と指摘しています。

配信 Willmake143

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